ドローン教習所が直面する課題|マニュアルモード対応機の不足とF450への回帰

近年、ドローン産業の拡大と無人航空機操縦士の需要増加により、日本国内のドローン教習所の数は増加しています。しかし、その裏で、ドローン教習の現場が深刻な機材不足に直面していることをご存知でしょうか?

現在、多くの教習所で使用されているドローンが中古市場でしか入手できない状況になり、代替機の確保が急務となっています。特に、教習に必要な「ATTIモード(マニュアルモード)」が使える機種の不足が問題視されています。

本記事では、ドローン教習所の現状・機材不足の原因・Mavic 3 Classicの改造販売・F450の需要増加・今後の展望について詳しく解説します。


1. 教習所でATTIモードが必須な理由とは?

ドローン教習では、受講生がGPSアシストなしでの操縦技術を習得する必要があるため、ATTIモード(マニュアルモード)に切り替えられる機種が必須です。

ATTIモードとは?

  • ATTIモード(Attitude Mode)とは、GPSやビジョンセンサーの補助なしで飛行するモード。
  • 風の影響を受けやすくなるため、正確なスロットル操作やスティック操作の技術が求められる。
  • 産業用ドローンの操縦ではATTIモードでの飛行が必須条件となるケースが多い。

このため、ドローン教習所では、ATTIモードが使用可能な機体を選ぶ必要があるのですが、ここで問題が発生しています。


2. 現在の教習所で使用されている機体|Mavic 2シリーズの中古市場頼み

以前は、多くの教習所がDJI Mavic 2シリーズを使用していました。

機種名ATTIモード対応価格備考
Mavic 2 Pro / Zoom可能中古市場のみ教習所で広く使用されていた
Mavic 3 Classic代理店改造版のみ約50万円標準モデルはATTIモード不可

しかし、Mavic 2シリーズはすでに生産終了しており、現在は中古市場でしか入手できないのが実情です。

Mavic 2シリーズの後継機として登場したMavic 3 Classicは、標準ではATTIモードが使えないため、教習所としては運用が難しくなっています。


3. Mavic 3 Classicは代理店がATTIモード改造販売|50万円の高額機体に!

現在、Mavic 3 Classicは「セキド」という代理店がATTIモードを有効化したカスタム版を販売しています。

改造版Mavic 3 Classicの特徴

  • ATTIモードが有効化されているため、教習用途に使用可能
  • 販売価格は約50万円と、Mavic 2シリーズに比べて大幅に高額
  • 新品で購入できるが、費用負担が大きい

このため、多くの教習所がMavic 3 Classicの導入を避ける傾向にあり、より低コストでATTIモードを使えるドローンを模索している状況です。


4. ATTIモードのためにF450を採用する教習所が増加中!

Mavic 3 Classicの高額化を受けて、多くの教習所が「F450のような組み立て式ドローン」を活用する方向にシフトしています。

F450の特徴

  • ATTIモードを自由に設定できる
  • プロポ込みで6万円程度で購入可能
  • 機体の構造を学びながら自作できる
  • 部品交換が容易で長期間運用しやすい

F450はもともとホビー向けの機体ですが、GPSアシストなしの操縦訓練には最適であり、組み立ての手間はかかるものの、50万円の改造Mavic 3 Classicを購入するより圧倒的にコストパフォーマンスが高いのです。


5. 教習所が今後取るべき対策とは?

このような問題に対応するため、ドローン教習所が取り組める代替策を紹介します。

✅ 代替機種の活用

Mavic 3 Classicの代替として、F450のような組み立てドローンを導入する教習所が増加しています。

✅ 中古市場の活用

Mavic 2シリーズの中古市場を活用し、できるだけATTIモード対応機体を確保する。

✅ 自社改造によるATTIモード対応

Mavic 3 Classicの改造を外部に依存せず、自社でプログラムを書き換えることでコスト削減を図る。

✅ 国産ドローンの導入

今後、ACSL「SOTEN」など、国産の産業向けドローンがATTIモードをサポートすれば、教習機材の選択肢が広がる可能性がある。


6. 今後の展望|教習所はどう対応すべきか?

📌 F450の需要がさらに高まる可能性

現在の組み立てドローン品薄の影響を受け、F450の価格が高騰する可能性もあります。

📌 DJIの今後の対応に期待

DJIが今後、ATTIモードを標準搭載した新機種を開発する可能性もあるため、動向を注視する必要があります

📌 国産ドローンの教育市場参入

ACSLなどが教育向けドローンを開発すれば、教習所の選択肢が増え、依存度を分散できる可能性があります。


7. まとめ|ドローン教習所の現状と今後の対応策

ATTIモードが必須の教習用ドローンが不足
Mavic 2シリーズは中古市場でしか入手できず、新品ではMavic 3 Classicの改造版が約50万円と高額
Mavic 3 Classicの代替として、F450を導入する教習所が増加
国産ドローンの発展や中古市場の活用が解決策となる可能性

この問題は、ドローン教習所の存続に関わる重大な課題です。今後、どのような機種が市場に登場するのか、最新の情報を常にキャッチし、柔軟な対応を取ることが求められます


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