資金繰りにお悩みの事業者様へ──「つなぎ融資」を選ぶ前に知っておくべきこと

補助金採択後、「資金が先行して必要」「入金までつなぎが欲しい」と考えたときに選ばれる資金調達手段として、「PO(Purchase Order=補助金つなぎ)融資」が注目されています。ただし、実は金利が相当高いため、まずは日本政策金融公庫に相談すべきなのです。本記事では、公庫とPO融資の比較を中心に、資金繰りのストラテジーを解説します。


1. なぜまず日本政策金融公庫に相談すべきか?

公共性の高い資金調達手段から順に検討すれば、負担を最小限に抑えながら安心感のある方法が見つかります。日本政策金融公庫は、中小企業や個人事業主を支援する政策金融機関であり、融資金利も比較的低水準です。

✔ メリット

  • 融資の種類が豊富で、自社に合った制度を選べる
  • 審査も丁寧で、手続きに熟練したアドバイスが得られる
  • 実質的につなぎ融資としても利用可能で、中小規模の借入なら安心して選択できる

2. PO融資とは?その仕組みと高金利リスク

◎ PO融資の仕組み

補助金の場合、交付決定はされても、入金までは一定期間かかります。その間に必要な資金を確保するため、交付決定通知を電子記録債権化し、それを金融機関へ譲渡。代わりに短期融資を受けるのが「PO(補助金つなぎ)融資」です 。

⚠ 金利は「つなぎ」と侮るなかれ

  • 表面金利は**3.65〜9.9%**程度
  • ただし事務手数料等を含めると実質年率は15%前後に跳ね上がるケースが多い
  • 支払いは補助金入金後の「一括返済」となるため、トータル支払いが意外に重い

3. PO融資は“最後の手段”にするべき

従って、PO融資は**「緊急かつ絶対に必要な時の最終手段」**にするのが賢明です。まずは公庫と地銀・信金に相談し、それでも資金繰りが難しい場合にPO融資を選ぶのが基本です。


4. ケース別おすすめ資金調達フロー

状況 おすすめ手段 理由
少額つなぎ資金(~1000万円程度) 日本政策金融公庫 金利低く安心、安全
地元金融機関と関係がある 信用金庫・地銀 資金繰り相談しやすく、低金利商品も
公庫・地銀で断られた PO(注文書担保)融資 補助金交付決定が担保となるが、金利高い
海外展開時の大口資金 補助金対応PO融資 300万円から最大5億円まで対応可 (fundex.co.jp)

5. PO融資を使うならここに注意を

  • 返済タイミングを明確に:補助金入金の時期を逆算しよう
  • 審査書類は漏れなく:交付通知、見積書、事業計画、資金繰り表、決算書など
  • 金利総額を計算して判断:たとえ短期でも、実質年率15%は重い負担に
  • 補助金スケジュールの遅れに注意:予定より補助金支払いがずれると、負担が増す

6. ひとひねり視点:補助金=“安心保証”ではない

つなぎ資金で安心していると、補助金の入金を当てにした回転の早い資金繰りをしてしまいがちです。しかし交付の遅れや内容精査で、補助金が下りないリスクもゼロではありません。

そのため、「補助金は入金保証ではない」という視点を持ち、公庫や信用金庫との並行相談と、自己資金の一部取り崩し準備があると心強いでしょう。


✅ まとめ:資金戦略は段階的に考える

  1. まずは日本政策金融公庫へ相談:低金利で安心感がある
  2. 公庫・地銀での調達が難しいなら、PO融資を選択肢に
  3. PO融資は緊急用、かつ金利負担をしっかり把握したうえで使う
  4. 複数の資金調達ルートを確保して、補助金に依存しない姿勢を

資金繰りをうまく乗り切るには、「安心・低コストの順序で資金調達を構成する」ことが鍵です。つなぎ融資へ進む前に、本記事をひとつのチェックリストとしてお使いください。

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