離婚と生活保護：離婚後の生活設計と公的支援の活用方法

2025年1月12日 2025年1月23日

admin

1. 離婚後の生活設計と経済的不安

離婚を考える際、多くの人が直面するのが経済的な問題です。特に、専業主婦だった方や収入が安定していない方にとっては、離婚後の生活費の確保が大きな課題となります。

日本では、離婚後の生活を支援する制度として生活保護があります。生活保護を受けることで、最低限の生活を保障されながら新たな生活をスタートさせることが可能です。

本記事では、離婚後の生活保護の受給条件、必要な手続き、養育費や児童扶養手当との関係について詳しく解説し、安心して新生活をスタートできる方法を紹介します。

2. 生活保護とは？受給できる条件とは？

生活保護は、経済的に困窮している方が最低限の生活を営むために国や自治体から支援を受ける制度です。離婚後、以下のような状況にある方は、生活保護の申請を検討することができます。

✅ 収入がない、または極めて少ない
✅ 財産（預貯金・不動産など）がほとんどない
✅ 扶養義務者（親族など）からの支援が受けられない
✅ 働くことが難しい（子どもの養育や健康上の問題がある）

生活保護は、住居費、医療費、生活費などを補助する制度で、特にひとり親家庭にとっては大きな支援となります。

3. 離婚後に生活保護を受けるための手続き

生活保護を申請するには、以下の手順を踏む必要があります。

📌 ① 役所の福祉課（生活保護窓口）へ相談する
まずは、お住まいの自治体の福祉課へ相談に行きます。離婚後の生活状況や収入、預貯金の有無などを確認されます。

📌 ② 申請書類の提出
生活保護の申請には、以下の書類が必要となります。

身分証明書（運転免許証、マイナンバーカードなど）
離婚届受理証明書または離婚届のコピー
通帳のコピー（過去3か月分）
賃貸契約書（住居費の確認のため）
収入証明（源泉徴収票、給与明細など）
医療費の領収書（必要な場合）

📌 ③ 生活状況の調査
生活保護の申請を受けた後、福祉事務所のケースワーカーが訪問し、実際の生活状況を調査します。同居している家族構成や家計の状況が審査のポイントとなります。

📌 ④ 生活保護の決定通知
申請から約2週間～1か月程度で結果が通知されます。審査が通れば、生活保護費が支給され、新生活の準備が可能になります。

4. 養育費と生活保護の関係

離婚後、子どもを育てる親（母親または父親）は、元配偶者から養育費を受け取る権利があります。しかし、養育費と生活保護の関係には注意が必要です。

🔹 養育費は収入として扱われる
生活保護を受ける際、養育費は「収入」と見なされ、受給額に影響を与える可能性があります。そのため、生活保護を受ける際には、役所に養育費の取り決めを報告する必要があります。

🔹 養育費の取り決めを離婚協議書に記載しておく
生活保護を受けるかどうかにかかわらず、離婚時には養育費の支払い条件を明確にしておくことが重要です。具体的には、「毎月いくら、いつまで支払うか」を明記した離婚協議書を作成し、公正証書にすることで、養育費の未払い時に法的措置を取ることができます。